UQコミュニケーションズから2020年3月31日で「WiMAX」サービス終了のニュースが発表された。以前の記事でもお伝えした通り、終了となるのは「WiMAX」サービスであって「WiMAX2+」サービスではない。それでは「WiMAX(旧WiMAX)」と「WiMAX2+」にはどのような違いがあるのだろうか?改めておさらいしておこうと思う。
「WiMAX(旧WiMAX)」と「WiMAX2+」では大きく分けて以下の点で違いがあるといえる。
通信速度
対応エリア
月額利用料金
最低利用期間
対応端末
本記事ではそれぞれの項目について解説していこうと思う。
通信速度
WiMAX2+は「下り最大440Mbps/上り最大10.0Mbps」
WiMAXは「下り最大13.3Mbps/上り最大15.4Mbps」
ウェブサイトの閲覧であったり動画サイトや動画配信サービスの視聴で重要な数値は「下り(ダウンロード)速度」であるが、WiMAX(旧WiMAX)の通信速度はWiMAX2+の10分の1以下となっている。ただ、WiMAX(旧WiMAX)の13.3Mbps自体はそれほど遅いスピードではないので、自宅ではフレッツ光などの高速通信を利用していて外出先での通常利用だけという使い方であればそれほどストレスを感じることはないだろう。
しかし自宅でもWiMAXを利用することを想定すると、自宅の大画面テレビで高画質動画を視聴したりするとかなりストレスを感じることになるだろう。
対応エリア
公式サイトのサービスエリアマップを参照したら分かると思うが、WiMAX2+のほうがより広範囲をカバーしていることがわかる。特に地方での利用では対応エリアの差が顕著に出てくるだろう。ただ首都圏での利用のみを想定すると対応エリアにそれほど差がないことも分かるので、通信速度に納得していて利用範囲はほぼ首都圏のみを想定しているのであればWiMAX(旧WiMAX)でも大丈夫といえる。
月額利用料金
現在WiMAX(旧WiMAX)もWiMAX2+も料金プランが様々あるが、ここではデータ通信量の上限が無いプラン同士で料金を比較しよう。この条件で対象となるのはWiMAX(旧WiMAX)はUQFLAT年間パスポート、WiMAX2+はUQフラットツープラスギガ放題となるわけだが、WiMAX(旧WiMAX)のほうが通信速度も通信エリアも劣ることもあって数百円程度割安に利用出来る。
そのため先述した通り、通信速度や通信エリアに納得しているのであればWiMAX(旧WiMAX)のほうが割安に利用できると言えるだろう。
最低利用期間
WiMAX2+は最低でも2年の利用期間が無いと解除料が発生する。いわゆる「年数縛り」だ。逆にWiMAX(旧WiMAX)では利用期間別の料金プランが充実していて1日だけ利用するプランから用意されているし、UQFLATも年間パスポートを適用しなければ割高にはなるが最低利用期間は30日とかなり短く設定されているので、WiMAX(旧WiMAX)のほうが比較的導入しやすく解除もしやすいといえる。
対応端末
WiMAX(旧WiMAX)のみ対応している端末ではWiMAX2+のサービスを受けることが出来ないため対応機種に変更する必要がある。
割り切れるならWiMAX(旧WiMAX)で大丈夫だがMVNOでより良いプランも出てきている
都市圏が行動範囲の中心で自宅にはフレッツ光などの高速通信サービスを設置しているなどの理由でWiMAX(旧WiMAX)でも
通信エリアに不自由を感じない
通信速度にも不自由を感じない
ということである程度割り切れるならWiMAX(旧WiMAX)でも十分だ。しかしWiMAXサービスで自宅でも外出先でも高速通信をフル活用したいなら月額利用料金にして数百円程度の差であるだけでなく、フレッツ光などの光ケーブル導入のように煩雑な工事や手続きも必要ないのでWiMAX2+にしたほうが良いだろう。
ただ最近ではUmobileのLTE使い放題プランのようなMVNOのサービスにおいて月額2400円台で最低利用期間の設定もなくWiMAX(旧WiMAX)より通信速度も対応エリアも段違いに良質なLTE高速通信が使い放題のサービスが利用できるようになってきているので、WiMAXサービス終了を機会に新しいプランも検討してみるといいかもしれない。